デザイン初心者の方でも簡単に、オシャレで見やすいポートフォリオを作成することができる、紙面の工夫をまとめます。
デザイン系の学生や就活でポートフォリオ を作成している方、店舗等でチラシやポスターを作成したい方など必見です。
専門的な知識なしでできる小さな工夫なので是非取り入れて見てください。
紙面をデザインすること。
まず、紙面をデザインすることとは
「一目で人に思いを伝える」
ということだと思っています。
私が先日経験した例をあげると、ある飲食店でメニューを見ていて「からあげ定食」「生姜焼き定食」「日替わり定食」の3つの定食があるお店がありました。
3つとも同じ文字で、写真なし…これでは何がオススメなのか、定食にどんな特徴があるか分かりません。
そのような、分かりにくい紙面から、一目で分かる紙面デザインを簡単なポイントで紹介します。
就活や自分の作品を作成したいという方はこちらもご覧ください。
「文字の大きさに強弱をつける」
まずは文字の大きさです。
文字を用いずに絵やイラストで伝えることも大事ですが、どんな紙面でも文字を用いて相手に伝えるということは、必要な要素になってきます。
コツとしては、紙面のバランスを見て、
- 一目で見せたい文字、伝えたいことは大きく
- 近づいてしっかり読ませたい文字は中くらい
- あまり読まなくても良い飾り文字を小さく
というように文字に3つくらいの使い分けをすると良いと思います。
では、例を見て見ましょう。

今、旬な感染防止を訴えるポスターのデザインです。
上記の大中小の文字の大きさが分かりやすく表現されています。
- 大:“マスクの着用と手指の消毒に”
- 中:“ご協力をお願い致します。” “感染防止対策実施中” “ご来店のお客様へ”
- 小:“Please cooperate” “Wear a Mask” “Hand disinfection”
大きい文字は、第一に伝えなければならないことになっていますね。
中くらいの文字は、補足事項や次に伝えておくべきことなどになっています。
小さな文字は、絵で十分伝わる内容で特に必要ない文言ですが、あることで紙面がおしゃれかつ綺麗に仕上がっています。
「文字の色の付け方を工夫する」
次は、文字の色についてです。
単純に紙面の色合いから色を決めたり、伝えたい部分のみに色を加えて強調したりすることで強弱がつきます。
文字自体に色をつける方法が一般的ですが、文字にフチをつけるアピアランスという手法や文字の背景色を変えるといった手法もあります。
先ほどの感染防止を訴えるポスターでも強調するところは、濃い青の背景色に白文字にしていたり、小さい文字は水色のアピールの少ない文字色にしたりしています。
文字を強調する方法には他にも、四角で囲う、吹き出しデザイン、下線など多くあります。
「縦と横のラインを揃える」
次は、レイアウトの手法です。
画像などを紙面に貼り付ける際は、バラバラと秩序なしに貼り付けるのはNGです。
本棚などでも、綺麗に見せるには本を揃えて整頓する思いますが、紙面のデザインも同じです。

見にくい例と見やすい例を用意しました。
極端な例になっていますが、やはり、文字も含めて縦横のルールを設けてレイアウトする方が見やすいと思います。
気にして見てみると本などもそのようにレイアウトされていることがほとんでです。
近いところだと、お手元にあるiphone。ホーム画面のアプリの並びも均一にレイアウトされています。
身近のほとんどのものがある秩序をもって綺麗にレイアウトされていることがほとんどです。
気にして生活してみると、面白いかもしれません。
「黄金比・白銀比を取り入れる」

レイアウトの手法として黄金比や白銀比を取り入れる方法があります。
黄金比とは、人間が最も美しいと思う比率で、その比率は1:1.618です。
歴史的にみるとあのアテネのパルテノン神殿の設計に使われていると言われていますが、私たちの身近なところだと、クレジットカードや名刺、タバコの箱など現代の生活の中でも多くのところで実は利用されています。
また、黄金比の他に白銀比という比率もあり、1:√2つまり1:1.414で構成されています。
白銀比は、別名「大和比」とも呼ばれ、日本人に馴染みがある比率とされています。
白銀比は、黄金比と同じように、世界最古と言われている法隆寺の建設の際の設計に使われていて、他にも日本の寺社建築や仏像の顔や日本絵画などでも利用されています。
更には、
- A4、A3といったA版サイズは黄金比
- B4、B3といったB版サイズは白銀比
と紐付いているのでレイアウトも自然に決まり、比較的簡単に使うことができると思います。
「余白の美 を利用する」

日本には、昔から余白は美しいという美学があります。
書道や水墨画などで用いられる手法であり、黒い墨で描いた線を生かすのは、何も書かれていない紙の白、つまり余白という考えです。
余白では、見る人に想像させる余裕を持たせて楽しませるという意味もあるようで少し上級者が使うテクニックになります。
紙面のデザインでも、あえて余白をつくることで、読み手に窮屈で読みにくいという印象を持たせずに、読みやすい良い印象を与えることができます。
しかし、反対に余白を使いすぎてしまうと、
「あれ、この紙面スカスカで情報量が少ないな」
と思われてしまう可能性もあります。余白はバランスを見て調整するようにしましょう。
「オシャレな本や雑誌のレイアウトを参考にしてみる」
本屋に行くと、
「あの本おしゃれだなぁ」
と思う表紙があったりすることがあると思います。
そのような本を参考にすると自分がイメージしている紙面デザインに近づけることができるかもしれません。
また、1冊の雑誌でも細かく研究することで普段何気なく読んでいた、ただの本でもたくさんのテクニックに気づくことができます。
私が参考にしている本(単純に好きで読んでいる本)を紹介します。
Pen (ペン) 「特集:The Standard,2020 あたらしい定番と、自分のための定番。」〈2020年9/15号〉 [雑誌]
単純に興味深い特集が多くされているので、自分の興味がある号を買ってみたらいいと思います。
私は、ファッションや料理やインテリアなどが好きなのでそれに関連した特集の際はデザインの勉強も兼ねて読むようにしています。
こちらにも建築関連の本をまとめているので、見てみてください。海外雑誌などもあり、お洒落で参考になるものが多くあると思います。
「タイポグラフィやロゴデザインを取り入れてみる」

さらに紙面にこだわりたい方は、フォントのデザインなどを行うと一気におしゃれに仕上げることができます。
今では、多くのイラストレーターの方もいらっしゃり、そのような方々に協力をいただいて紙面のデザインをしてもいいと思います。
初心者では、なかなか難しい作業かもしれませんが、Adobeのイラスレーターなどに入っている既存のフォントよりも目に止まることは間違いないです。
デザイン関連の仕事をしている人は、Adobeのソフトをよく使っているので、勉強してみると様々な機能を知ることができデザインの幅も広がると思います。
また、独学では難しいという方は基礎だけでもセミナーなどを利用して学ぶのもいいと思います。
最後に
いかがでしたか。
デザインまだまだ初心者の私でも、これらの手法でおしゃれなポートフォリオを作成することができました。
デザインには、全てこの方法通りに行えば良いという正解はありませんが、基礎として実践していただければとおもいます。
ポートフォリオなのどの紙面作りは簡単にできるものではないので、じっくり時間をかけて自分の納得のいく一つの作品となるように頑張ってください。
ご覧いただきありがとうございました。