2017年に出来た静岡県富士山世界遺産センターの紹介をします。特徴的な建物外観でとても印象に残る静岡を代表する素敵な施設です。
ここに来れば富士山のことは何でも知ることができるので海外からのお客さんもとても多くいらっしゃいます。
観光や建築巡りの際の情報の手助けになればと思います。
どんな施設なの?
2013年6月にユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山−信仰の対象と芸術の源泉」を、歴史、文化、自然などの観点から多くの人々に発信していくための拠点施設になります。
「富士山を知る」
日本の代表的な自然としての印象の深い富士山ですが、あまりその富士山の歴史や文化など知らないことが多くあると思います。
この建物の用途は、富士山の博物館なので富士山についての様々な知識を取り入れることが出来ます。
またここでは、富士の麓(ふもと)ならではの演出で、天気のいい日には、施設内から雄大な富士山を眺めることが出来ます。ただし、3776mと非常に高い山であるため、天気の悪い日は残念ながら全貌は見ることが出来ません。
私が訪れた時も、残念ながら雲にかかり見ることが出来ませんでした…。
ですので、事前に天気予報を確認して天気の良い快晴の日を選んだ方が楽しめると思います。

「有名建築家坂茂氏による建物デザイン」
非常に特徴的な建物は、フランス・パリを拠点にしている日本の有名建築家である坂茂氏によって設計されています。
建築界のノーベル賞とも呼ばれるプリツカー賞を受賞している日本を代表する建築家です。
○概要
主要用途:博物館
全体敷地面積:6086.70m2
(建築敷地:3338.50m2 公園敷地:2748.20m2)
建築面積:2030.90m2
延床面積:3410.98m2
階数:地上5階
1階:1277.44m2/2階:899.24m2
3階:430.93m2/4階:380.21m2
5階:423.16m2
建蔽率:60.83%(許容:80%)
容積率:100.38%(許容:400%)
主体構造:鉄骨造
施工期間:本体 2016年3月~2017年7月 外構 2016年11月~2017年11月
象徴的な逆さ富士
施設に象徴性を持たせるために、底部が10mの円型から長径46m短径29.2mの楕円形に広がる「逆さ富士」となっています。
坂氏の建築で多く用いられる木が組まれたデザインで綺麗に富士山の形が演出されています。
逆さ富士と言われる所以は、建物前方にある水盤に建物の木組みの富士が映ることからです。
写真を撮る際には、水盤に映った建物も是非撮ってみて下さい。
逆さ富士を演出する水盤は、外部だけでなく内部からもとても心地の良い空間を作り出しています。
夏の暑い時期に訪れると一層気持ちの良い空間でおすすめです。
山登りのような展示空間

木組みの富士の中は、高さ14mある展示空間になっています。
展示空間は、グルグルと連続して登ることができるスロープになっており、まるで富士山を登っているかのような演出がされています。
スロープで登ることで高齢者や車椅子の方でも家族と一緒に展示を楽しむことが出来ます。
また、ところどころに休憩スポットのような平場もあるので疲れた時は、休んだり、安心して回ることができると思います。
スロープを登り切ると屋上が待っていて、前述した富士山を眺めることのできるスポットに辿り着きます。
豊かな内部空間

逆さ富士の木組みは内部にも展開していて、美しい内部空間を演出しています。
空間構成は非常に単純で、初来館でも迷うことなく回ることができると思います。
また、奥にはミュージアムショップも展開していて、富士山に関するお土産も多数用意されています。
海外からのお客さんや、遠方から旅行で訪れた方はここでお買い物をするのもいいと思います。
逆さ富士をモチーフにした家具デザイン
施設内にあるベンチは、この建物の形状と同じ逆さ富士をモチーフに作られています。
不安定にも見えますが、しっかりと固定され非常に可愛らしい家具デザインになっています。
建物と同じく富士山をベンチにまでデザインに取り込むのは、デザイナーとしてのこだわりを感じます。
展示で疲れた際には是非利用してみて下さい。
場所・エリア・営業情報
所在地:静岡県富士宮市宮町5-12
開館時間:9:00~17:00(7〜8月は18:00)
休館日:第三火曜日 年末年始 施設点検日
入館料:300円 団体(20名以上):200円(14歳以下,学生,70歳以上,障害者無料)
※情報は古い場合がございます。専門サイトでご確認下さい。
最後に
いかがでしたか。
静岡県だけでなく、日本を代表する富士山について詳しく知りたい方はぜひ足を運んでみて下さい。
また、建物もとても使いやすく印象的なので展示だけでなく空間としても楽しめることができると思います。
夏の時期には、学生の自由研究として活用するのもいいかもしれませんね。
入館料もお手頃なので、是非週末や連休中にご家族や友達と行ってみてはいかがでしょうか。
ご覧頂きありがとうございました。