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【ル・コルビュジェ】近代建築の5原則とは?反逆的建築なのか?

投稿日:2019年11月14日 更新日:

近代建築の生みの親「ル・コルビュジエ」の提案する近代建築の5原則「ピロティ」「屋上庭園」「自由な平面」「自由な立面」「水平連続窓」を紹介します。
建築のあり方が激変した5原則とは何なのでしょうか。



近代建築の5原則とは?

フランス・スイスを代表する建築家「ル・コルビュジェ」が1931年にサヴォア邸において実証したのが「近代建築の5原則」です。

この近代建築の5原則は、今までの伝統的な建築の概念をことごとく破壊する反逆的な提案でした。

5原則とは、「ピロティ」「屋上庭園」「自由な平面」「自由な立面」「水平連続窓」からなり、西洋の伝統的な組積造建築に対するアンチテーゼになりました。

近代建築の発達に大きな影響を与えた、ル・コルビュジエが設定した近代建築の5つの原則。1927年、アルフレッド・ロートの『Zwei Wohnhäuser von Le Corbusier und Pierre Jeanneret』の序文にて初めて発表された。20年代から30年代にかけて、ル・コルビュジエはこの5つの要素、「ピロティ」「自由な平面」「自由な立面」「独立骨組みによる水平連続窓」「屋上庭園」を発展させていくことになる。

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ピロティ

ピロティとは、地面に建てられる建築を独立柱で浮かし、大地から解放する手法です。

現代ではよく駐車場として利用されることが多いです。小学校ではよく集合場所として利用されたりもします。

屋外なのに建物の下部ということで、中にいるかのような中間的な領域をかんじることのできる空間でもあります。

ピロティ(フランス語: Pilotis)とは、建築用語では2階以上の建物において地上部分が柱(構造体)を残して外部空間とした建築形式、またはその構造体を指す。まれにその地上部分の構造体のみの空間自体を指すこともある。フランス語で「杭」の意味。 大学等の公共施設においては、掲示板もしくは、自動販売機などが設置されているスペースをピロティと呼ぶこともある。

Wikipedia

屋上庭園

屋上庭園とは、伝統的な屋根の代わりに、文字通り、屋上をもう一つの地面として活用する手法です。

現在では、屋上を庭園として利用する商業施設などが多く見られます。

屋上を庭園にすることで、フットプリントの小さい都心のビル型建築にも緑を取り入れることが可能になります。

屋上庭園(おくじょうていえん、英語:roof garden)は、建築物の上層部、すなわち屋上やベランダなどといった地表から離れた高所に造られた庭園のことである。

Wikipedia

自由な平面

自由な平面とは、壁を構造から解放して、従来の壁で囲まれた部屋を間仕切りのない流動的な空間にしたものです。

現代では、ごく普通なことですが、組積造を主体としていた時代では、自由などきかず、平面に構造的な規制がかかっていました。

ドミノシステム(下記で紹介↓)を取り入れることで、構造から切り離される間仕切り壁で自由な平面が可能になりました。


自由な立面

自由な立面とは、外壁を構造から解放して、自由な場所に自由な形の開口部を開けることを示します。

今では、カーテンウォールでガラスの美しいオフィスビルなども計画する事が可能になりました。


水平連続窓

水平連続窓とは、従来の組積造では必然だった縦型の窓を、水平に連続した窓に作り変え、空間を均質的な明るい光で満たすものです。

光だけでなく、景色を水平に切り取るアクセントとしても利用され、設ける位置により内部に空を写し込む、緑を取り込むといった操作も可能です。

まず最初に、ル・コルビュジエは鉄筋コンクリートを使用し、構造体を地上から切り離し、柱が構造的に建築を支えることで、構造のための壁を考えることなく自由に部屋を配置できる「自由な平面」と、構造壁ではなく建築家による意匠的な意思だけでつくることができる「自由な立面」を獲得した。それは《サヴォア邸》(1931)で特徴的に見られるように、何の障害もなく周囲の眺望を得ることができる「水平連続窓」の実現につながり、最後に、建築をつくることでその場所からなくなってしまった植物を、代わりに屋上に配置する「屋上庭園」を用意した。実際の建築においては、《クック邸》(1926)で初めて5つの要素が実現し、《サヴォア邸》で明確に表現されている。

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ドミノシステム

コルビュジェは、1914年に鉄筋コンクリート構造による新しい架構形式である「ドミノシステム」を発表しました。

ドミノシステムとは、水平なスラブを均等に配置した独立柱だけで支え、各階を階段でつなげる構造形式です。

壁が構造から解放されるため、自由な平面と自由な立面が可能になり、さらに、全面ガラスの壁も可能になりました。

1914年にル・コルビュジエが提唱したドミノ・システムは、鉄筋コンクリート造の水平スラブと周囲でそれを支える最小限の柱、各階へのアクセスを可能とする昇降装置を構成要素とした住宅の建設方法であり、その後10年以上にわたりル・コルビュジエの設計手法の基礎をなした。「Dom-ino」はラテン語で家を意味する「Domus」と革新性を意味する「Innovatio」やゲームのドミノをかけ合わせたル・コルビュジエの造語である。ドミノ・システムのドローイング(1914)は特に有名で、近代建築を象徴する役割を担い、ル・コルビュジエはその後も、「住宅は住むための機械である」や近代建築の五原則など、近代建築を世の中に広めるきっかけとなった数々の名言やステートメントを発表するが、ドミノ・システムはつねにその根幹にあったと言える。一方で、ドミノ・システムによって世界中に広まった均質な空間は、幾度となく批判対象にもなり、新しい建築の形式を模索する建築家も多い。なかでも、鉄筋コンクリートの柱がスパイラルを描く細い鉄骨の柱に分解され、不規則に配置された、伊東豊雄による《せんだいメディアテーク》(2000)の試みは、ドミノ・システムからの脱却を人々に感じさせた。

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最後に

いかがでしたか?

この、ドミノシステムから近代建築の5原則で建築のあり方は劇的に変化したと言われています。

サヴォア邸は、住宅として優れているだけでなく、近代建築の革新的な理念が建築として純粋に実現されているため、住宅の名作と言われています。

コルビュジェによる近代建築の5原則があるお陰で私たちは自由で豊かな空間で生活が出来ているのだと感じられます。

ご覧いただきありがとうございました。


サヴォア邸

82 Rue de Villiers, 78300 Poissy, フランス


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